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【ビジネス交渉のコツ】気が弱い・口下手なあなたを強くする交渉術【実践編】

「交渉が苦手だ…」と思うあなたへ。

「交渉術」「説得術」は「話術」だ。
口が上手くなければ、達者でなければ、交渉はうまくならない。
口下手は、交渉に強くなれないと思っていませんか?

そんなことはありません。
「交渉術」は、心構えとポイントさえ押さえれば、強くなれます。

この記事では、2つの書籍を土台として参考にしながら、ビジネス交渉の現場での実践法を紹介します。

「できる人」の話し方&交渉・説得術―なぜか、「仕事ができる人」の技術と習慣
絶対に負けない交渉術

実践編に入る前に【ビジネス交渉のコツ】準備編も併せてお読みください。

交渉前の心構え

冷静に、堂々と望みましょう。
決して感情的になってはいけません。

人は外部の出来事に反応して感情が生まれ、行動します。
あなたが怒ったり、感情的になると、相手も感情的になります。
相手に嫌悪感を与えてしまい、冷静に交渉していれば受け入れられた条件も、拒否されかねません。

自分自身にとっても、感情的になると、冷静な判断ができなくなります。
感情に流されると、本来の交渉の目的を見失ってしまいます。

交渉の現場では、冷静に、堂々と、です。

交渉のコツ 実践の9ステップ

それでは交渉の本番。実際の交渉現場でのコツを順番にご紹介します。

①アイスブレイク/普段の人間関係づくり

人は感情で動きます。
お互い硬くなったままでは、交渉はスムーズに進みません。

交渉をスムーズに進めるために、まずはアイスブレイク(初対面の人同士が緊張をほぐす)として雑談から始めるのが望ましいでしょう。

初対面でない人、たとえば社内の人などは、普段から良好な関係を築きましょう。

交渉が複数回にわたって何度か会っている人は、交渉前、交渉後のちょっとした雑談(仕事意外の話も)で打ち解けられると、交渉がやりやすくなります。

②交渉の目的を相手に伝える

自分が交渉で得たい理想の結果を明確にしましょう。

そしてできれば最初に、自分の交渉の目的を相手に明確に伝えましょう。
プレゼンと同じで、まずは最初に結論/目的を伝えます。
そうすれば相手は、事前にあなたの要望が分かり、交渉がスムーズに運びやすくなります。

ただし、注意点があります。
たとえば、商品、サービスの購入の際の価格交渉の場合。

冒頭から「私はこれを〇円で買いたい」と相手が拒否するような価格を提示すると、最初からいきなり相手に拒否され、交渉はグチャグチャになりかねません。

このような場合…相手と話し合う必要があると思われる交渉項目は、具体的な数字や内容は控え、「購入を検討している」など、大きな目的のみの表現にとどめましょう。

「お互いwin-winになりましょうね」という認識合わせをすることが大切です。

まあ「購入検討」など、最初から議題が分かりきっている交渉は、わざわざ伝える必要はないかもしれません。
臨機応変にいきましょう。

まとめると、交渉の最初にやることは…

  • 交渉で自分が得たい結果、理想の結果を明確にする
  • win-winを目指すことを相手と確認し合う
  • 可能な範囲で自分の希望、目的を相手に明確に伝える

です。

③交渉のアジェンダの確認

交渉に入る前に、交渉のアジェンダ(協議事項)をお互いに確認し合いましょう。
交渉は、交渉すべき項目が複数あることが普通です。

事前に協議事項がはっきりしていないと、話がバラバラに飛んでしまいかねません。
協議事項がはっきりしていると、途中で話が飛んでも、本題に戻すことができます。
整理することができます。

④交渉の進行~交渉目的と具体的目標を元に

【交渉のコツ】準備編で準備した「交渉目的」と「具体的目標」を元に、交渉を進めていきましょう。

(とりあえず今はこのまま読み進められるよう、上記の記事を簡単にまとめると)

交渉前に、「交渉目的」と「具体的目標」を決めておきましょう。
「交渉目的」とは、あなたの交渉で得たい「目的」を1つ、
「具体的目標」とは、その1つの目的に付随するオプションを複数決めましょう。
交渉項目=オプションは複数用意することで、お互いの利害の調整がしやすくなるからです。
例をあげると、こうなります。

<例>※番号は優先順位
●交渉目的:プリンターを買う/リースする
●交渉項目=具体的目標目標=オプションと優先順位
1.金額:月額1万円以内
1.欲しい機能:FAX /スキャナー/製本印刷
※1は、並列で最優先項目
2.アフターサービスの有無/内容:故障した場合即日来社可能か?時間はどれくらいかかる?
3.納期リード
3.支払い条件(リースなら毎月末締め翌月末払いなど)
※3はある程度融通可

そして、交渉項目(交渉目的と具体的目標)をどのような順番で交渉していくか、どのように伝えていくか。
プレゼンは、自分の話したいことを、話したい順番通りに進めることができますが、交渉は相手との話し合いですから、そうはいきません。
話す順番をある程度決めていながらも、質問しながら進めていきましょう。

5W2Hのオープンクエスチョンで、情報収集しましょう。

  • What「何を」
  • When「いつ」
  • Where「どこで」
  • Why「なぜ」
  • Who「誰が」
  • How「方法/どのように」
  • How much(How many)「いくつ」「いくら」

⑤同意点、対立点を明確にして、「落としどころ」を探していく

質問し、情報収集しながら交渉を進めていくと、お互いに同意できる点、同意できない点=対立点が見つかります。
対立点が出てくるのは当然と考えましょう。

交渉の本番はここからです。

自分の「絶対に譲れない条件」は守りつつ、「妥協してもよい点」を提案しながら、「ギブアンドテイク」で「妥協点」「落としどころ」を探していきましょう。

「では、○○を受け入れます。代わりに××をお願いできないでしょうか?」
という感じで。
交渉は、お互いの希望が100%叶えられることは難しいと考えた方がよいです。(もちろんお互い100%は実現可能ですが)
その前提で、お互いがなるべく100%に近付けるようなwin-winを目指します。
そのためには、お互い歩み寄り、落としどころを探していくことが必要です。

その際に、有効な質問があります。
それは「仮定の質問」です。

「仮に配送費を弊社で負担したら、価格は下げられますか?」
「たとえばこんな方法でしたら、御社の負担は和らげますでしょうか?」
「もしも5%価格を下げればどうでしょうか?」

「仮定の質問」は、実に有効な妥協点の見つけ方です。
「たとえば」あるいは「もしも」という質問を多用することによって、相手の真意がだんだんわかってきます。
~箱田 忠昭 (著)『「できる人」の話し方&交渉・説得術』

「たとえば」「もしも」「仮に」などの「仮定質問」で、相手の真意を探りながら、落としどころを探しましょう。

逆に、相手の方が「仮定の質問」を自分に投げてきたら、注意が必要です。
本心をそのまましゃべりすぎてしまうと、相手のペースにはまっていき、誘導されてしまうかもしれないからです。
それを防ぐには、相手の「仮定の質問」を必ず復唱しましょう。
箱田先生は、「復唱」テクニックによって、次の3点で有利に立つことができるといわれます。

相手の「仮定の質問」を「復唱」する3つの効果

1)相手の言ったことを単純に繰り返すことにより、相手に「もしかしてこの提案では不満?」と思わせることができる。

2)「仮定の質問」にもかかわらず、相手の言った仮定話を「既定の事実」のようにしてしまうことができる。

たとえば相手が「5%の値引き」と仮定したなら、「5%の値引き」を「既定の事実」としながら交渉を進めることができる。

(逆に、自分が「5%の値引き」をしたい場合、自分から相手に「仮定の質問」を投げて、「5%の値引き」を「既定の事実」として進めることができる。)

3)復唱することにより、時間稼ぎができる。
さらに自分の理解を深め、その間に回答を考えることができるようになる。

⑥交渉が難航したら軌道修正して原点に戻る

交渉がうまく進まない、難航するのはよくあることです。
そんなときは、相手との「対立軸は何か」を考えましょう。

こんなたとえ話があります。
2人の姉妹がオレンジを取り合っています。
2人の目的は、オレンジを取ることですが、実は、姉はオレンジの皮を、妹は実を欲しがっていた、という話です。

このように一見、1つのものを取り合っているように見えても、実は、本当に欲しがっているものがお互いにずれていた、ということは大いにあります。

交渉が難航したときは、対立軸がずれていることがあります。

自分が‘本当に’欲しいものは何か?相手が‘本当に’欲しいものは何か?を、原点に戻って、もう一度確認しましょう。

【交渉が難航したときに、あらためて確認するべき要点】
・相手の主張は何か?
・相手の論点は何か?
・本当の対立軸は何か?
~植田 統 (著)『絶対に負けない交渉術』

相手の本心が分かりにくい場合は、たとえば
「そうおっしゃる一番の理由はなんですか?」
などと、直接相手に聞いてしまうこともありです。

わからないことは、臆せずに必ず相手に確認を取っていく
~植田 統 (著)『絶対に負けない交渉術』

⑦ネクストステップを考える

ビジネス交渉は、1回で終わるとは限りません。
むしろ複数回にわたることの方が多いでしょう。
そこで、「ではまた次回に…」という感じで、あいまいに終わってはいけません。

次回の交渉までにお互いにやること=「宿題」を決めましょう。
お互いに「宿題」を決めないままだと、お互いに何も行動せず、いたずらに時間が過ぎるだけです。
そしてお互い何の準備もしないまま次のミーティングに望むことになります。
これではきっと、交渉になんの進展もなくなるでしょう。

なので、お互いに次回の交渉までにやるべきこと、「宿題」を用意して、その日の交渉を終えましょう。
そして、可能であれば次回のミーティングの日時も決めてしまいましょう
その日交渉を終えて、日にちが経ってからでは、またお互いのスケジュールを調整するのは面倒だし、無駄な時間を費やすことになります。

【交渉のミーティングを終えるときにやるべきこと】
・次回までに「誰が」「何をするのか」明らかにしておく
・次回の打ち合わせ日時を決めておく
~植田 統 (著)『絶対に負けない交渉術』

議事録も作って、遅くとも翌日には相手に送るようにしましょう。
人は忘れる生き物です。
記憶が新鮮なうちに、その日の交渉で上がった内容を記録し、お互い共有するようにしましょう。

そうすることで、お互いの「宿題」作成の参考になるし、次回の交渉も、何を話すべきか、何を詰めていくべきかが明らかになっているので、スムーズに交渉を始められるようになります。

⑧合意事項の確認と合意後の処置を決める

交渉が終了した後の合意事項の確認、合意後の処置を決めましょう。
正式な文書を交わすのか?
それとも口頭レベルでOKなのか?
合意事項の行動は、誰が何をするのか?の確認をしっかり行いましょう。

●正式な文書で交わす
→文書の種類は?…契約書、秘密保持契約(NDA)合意書etc
→文書は自分/相手、どちらが作成、用意する?
→文書に書面に署名する担当者は?
etc…

●口頭で次のアクションを約束する
→自分、相手がアクションする項目は?
→実行者は誰?
→アクションのスタートはいつからか?
→アクションの完了はいつ?

etc…

5W2を確認しておくと、抜け漏れがなくなるでしょう。

What「内容」:何を行うのか。
When「期限」:いつ行うのか。いつ完了するのか。
Where「場所」:どこで行うのか。情報はどこにあるのか。
Why「理由」:なぜ行うのか。
Who「担当者」:誰が行うのか。
How「どのように」:どんな方法で行うのか?
How much(How many「金額」「数量」:いくらで取引するのか。いくつ取引するのか。

⑨最後の印象を良くする

「ピークエンドの法則」という言葉があります。
人の記憶、印象は、ピーク(絶頂時)とエンド(終了時)に刻まれる、という法則です。

相手に対して、終わる直前まで良好な印象を受けたとしても、終わり方が不快であれば、不快で終わります。
逆に、相手に悪い印象を持っていたとしても、最後に良い印象があれば、気持ちよく終われる、ということです。
ですので、交渉成立後は、「最後の印象」を良くして終わりましょう。

もしくは、合意事項以外にも、たとえばちょっとした調べものをしてあげるとか、オプション(追加条件)をつけてあげるとか、自分のできる範囲で、おまけをつけてあげるのも好印象です。
そうするすることで、今後も良好な関係が築きやすくなり、次の仕事にもつながりやすくなるでしょう。

まとめ

以上が、交渉の実践編になります。
交渉前に、頭の中で実際の交渉のシミュレーションをしておきましょう。

交渉の席についてから、まずはアイスブレイクでこの雑談から始めよう。
本題の切り出しは自分がするのか?相手から出るのを待つのか?
交渉で上げる項目の順序は…
相手からこうきたら、こう返そう…
…などなど実際の現場をリアルに想像してシミュレーションしましょう。

もちろん、現場では予想外のことがたくさん起こるでしょう。
自分が想定するとおりに、ことはうまく運ばないかもしれません。
でも、準備するのとしないとでは、大きな差がでます。
交渉は、事前に何も考えないで、行き当たりばったりではうまくいきません。
相手に足元を見られかねません。

併せて、【ビジネス交渉のコツ】戦術と心理テクニック編もご覧ください。

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